リウマチと診断されたあの日、私の頭を真っ先に占領したのは、指の痛みよりも「これからいくらかかるのか」という切実な金銭的恐怖でした。当初は安価な飲み薬で様子を見ていましたが、炎症の数値が下がらず、医師から生物学的製剤への切り替えを提案されたとき、渡されたパンフレットの数字を見て目眩がしました。三割負担で月々三万円以上の支払い。それが何年も続くとなれば、私の貯金は底をついてしまうのではないかと考えたからです。しかし、動かなくなる関節を放置するわけにもいかず、私は治療を継続しながらいかに支出を抑えるかの「節約奮闘記」を開始することにしました。まず取り組んだのは、加入している健康保険組合の規約を隅々まで読み込むことでした。そこで見つけたのが、国の高額療養費制度とは別に、組合独自が設けている「付加給付」という制度です。私の組合では、一ヶ月の自己負担が二万五千円を超えた場合、その差額が後日払い戻されるという素晴らしい仕組みがありました。これにより、実質的な月々の負担はかなり抑えられることが分かり、一気に心が軽くなりました。次に挑戦したのが、バイオシミラーへの切り替え相談です。主治医に「効果は同じで、もう少し安い薬はありませんか」と勇気を出して伝えたところ、ちょうど新しく発売されたバイオシミラーを勧めてくれました。これだけで、窓口での支払額が一気に一万円近く下がったのです。また、確定申告での医療費控除も徹底しました。通院のための交通費はもちろん、リウマチに関連する市販の補助具やサプリメント(医師の指示があるもの)の領収書をすべて集め、少しでも税金の還付を受けられるように工夫しました。さらに、病院のソーシャルワーカーさんに相談したことで、重度心身障害者医療費助成制度や、介護保険の特定疾患としての認定の可能性についても詳しく教えてもらうことができました。リウマチの治療費は、確かに平均して高い部類に入りますが、何も知らずに払い続けるのと、制度をフル活用するのでは、数年単位で見れば数百万円の差が出ることになります。私は今、生物学的製剤のおかげで以前と変わらずフルタイムで仕事を続けられています。もし、あの時費用を理由に治療を諦めていたら、仕事を辞めざるを得ず、もっと悲惨な経済状況になっていたでしょう。リウマチ患者にとって、治療費は「自分への先行投資」です。痛みのない生活を送ることで稼ぎ続ける力を維持することこそが、最大の節約術なのだと、今の私は自信を持って言えます。
生物学的製剤を選んだ私の治療費節約奮闘記