子供の病気というイメージが強い手足口病ですが、大人が感染した場合には子供とは比較にならないほど症状が重篤化することが多く、病院選びからその後の療養に至るまで、大人の社会人としての責任と自身の健康を守るための高度な判断が求められます。大人の手足口病の典型的な経過としては、まず激しい倦怠感と高熱が襲い、その後に喉の奥がガラスの破片を飲み込むような鋭い痛みに包まれ、さらには手のひらや足の裏に針で刺されたような強い痛みを感じる発疹が出現するため、歩行やタイピングといった日常動作さえ困難になることがあります。このような状況で受診すべき診療科は、基本的には一般内科となりますが、喉の痛みが極端に強く声が出にくい場合には耳鼻咽喉科を、また皮膚の炎症や痛みが激しい場合には皮膚科を併設している総合病院を選択することが、多角的な治療を受けるための賢明な判断となります。病院を受診する際には、職場の同僚や家族の中に手足口病を発症した人がいることを必ず医師に伝えてください。これにより、初期の段階で風邪やインフルエンザと見誤られることなく、正確な診断へと導くことができます。大人の場合、仕事への責任感から無理をして出勤しようとする傾向がありますが、手足口病は強い感染力を持つだけでなく、本人の体力が著しく低下している状態で無理を重ねると、髄膜炎や心筋炎といった命に関わる合併症を招くリスクが子供よりも高いことを自覚しなければなりません。治療においては、医師から処方される鎮痛解熱剤が命綱となりますが、胃腸が弱っている場合には胃薬の併用を相談したり、経口摂取が不可能なほど喉が痛む場合には点滴による栄養補給を検討してもらったりするなど、自分の状態を詳細に医師に伝えるコミュニケーション能力が必要です。また、大人が手足口病にかかると、発疹の後に爪が剥がれたり、皮膚が大きく剥けたりといった後遺症のような症状が出ることもありますが、これについても病院で事前に説明を受けておくことで、将来的な不安を軽減することができます。病院選びの際には、単に近いだけでなく、精密な検査設備が整っており、必要に応じて入院管理も可能な病院をリストアップしておくことが、重症化という万が一の事態に対する最大の備えとなります。手足口病をただの子供の病気だと侮らず、大人の身体に起きる緊急事態として真摯に向き合い、プロの医療従事者の助けを借りながら徹底的に休養を取ることが、結果として社会復帰を早め、大切な周囲の人々を守ることに繋がるのです。
大人の手足口病における病院選びと重症化への備え