大人が溶連菌にかかると子供よりも重症化しやすいという話は聞いていましたが、まさか自分自身がこれほどまでの苦行を強いられるとは想像もしていませんでした。ある月曜日の朝、突然の悪寒と関節痛で目が覚めました。体温は三十九度。最初はひどいインフルエンザかと思いましたが、夕方には唾を飲み込むだけで激痛が走るほど喉が腫れ上がり、鏡で見ると扁桃腺には不気味な白い膿がびっしりと付着していました。翌日、内科を受診して溶連菌陽性と判明し、抗生剤を処方されました。しかし、本当の恐怖はその夜にやってきました。熱が下がり始めた安堵感も束の間、腕や足、背中といった全身のあらゆる場所が、熱を持ったようにムズムズと痒くなり始めたのです。見ると、無数の赤い盛り上がりが肌を覆い尽くし、それらが急速に繋がって巨大な蕁麻疹へと変貌していきました。痒みはまさに「骨まで届く」ような感覚で、冷水シャワーを浴びても、保冷剤で全身を冷やしても、一向に静まる気配がありませんでした。大人の場合、社会的なストレスや蓄積された疲労のせいか、免疫系の反応が子供よりも極端に出ることがあるそうです。私の皮膚は、まるで体内の毒素をすべて表面に押し出そうとしているかのように真っ赤に腫れ上がり、夜通し痒みとの孤独な戦いを続けました。あまりの辛さに「このまま死ぬのではないか」という極端な思考に陥るほど、精神的にも追い詰められました。結局、三日間は仕事どころか、横になっていることさえ苦痛な日々が続き、皮膚の炎症を鎮めるために追加で処方された強力なステロイド軟膏と内服薬によって、ようやく人心地つくことができました。一週間が経ち、蕁麻疹が消えた後の自分の肌を見ると、まるで日焼けの後のようにボロボロと皮が剥け始め、改めて溶連菌という細菌の破壊力を思い知らされました。大人が溶連菌にかかった際に出る蕁麻疹は、単なるアレルギーという言葉では片付けられない、生命の根源的な拒絶反応のような重みがあります。もし、同じように大人の溶連菌で皮膚の異変に悩んでいる方がいれば、私は「絶対に無理をしないで、仕事を休んで徹底的に寝てください」と伝えたいです。体力が回復しなければ、この激しい皮膚の炎症は収まりません。そして、皮膚が綺麗になった後も、一ヶ月は腎臓への負担を考えてアルコールを控え、尿の異変に注意を払うべきです。溶連菌は喉の病気という顔をしながら、全身を、そして精神をも蝕む、大人の社会生活における天敵であることを身を以て学びました。