職場復帰をして間もない頃、保育園から「息子さんが三十九度の熱を出しました」という連絡を受けた時の、あの背筋が凍るような感覚は今でも忘れられません。それが、私の息子にとって初めての突発性湿疹の幕開けでした。仕事を中途半端に切り上げ、同僚に謝りながら駅へ急ぐ道中、頭の中は明日の会議や溜まったタスク、そして何より息子の容体への不安でいっぱいでした。小児科で「突発性湿疹の可能性が高い」と言われ、そこから始まった怒涛の一週間は、働く母親としての私の覚悟を試すものでした。熱は三日間続き、その間、私は看病のために仕事を休まざるを得ませんでした。理解のある職場とはいえ、三日連続の欠勤は心苦しく、スマートフォンに届く業務連絡の通知を見るたびに、社会から取り残されたような焦燥感に駆られました。しかし、熱が下がった後の「不機嫌期」こそが、本当の正念場でした。仕事に復帰しようとした矢先、息子は一日中泣き喚き、私の姿が見えないだけでパニックを起こすため、在宅勤務すらままならない状態になったのです。この時、私を救ってくれたのは、夫との徹底した役割分担でした。夫は「これは二人の子供のことだから」と、早退やテレワークを駆使して、私の看病を交代してくれました。私が息子を抱っこして食事を摂る間、夫が洗濯や掃除をこなし、深夜の寝ぐずりは交代で対応しました。また、遠方に住む実家の母からも「無理しないで」という励ましの電話があり、精神的な支えとなりました。突発性湿疹という病気は、単に赤ちゃんの体調の問題だけでなく、それを支える家族のチームワークを浮き彫りにします。急な欠勤に対する職場の理解を得るためには、日頃から業務の進捗を共有し、お互い様の精神でサポートし合う環境を作っておくことの重要性を痛感しました。また、自分がいなくても仕事は回るけれど、この子の母親は私しかいないのだと割り切る心の強さも、この病気に教えられた気がします。発疹が消え、息子が元気に保育園に登園できた朝、私は深い安堵とともに、一週間ぶりに自分のデスクに座りました。溜まった仕事は山積みでしたが、過酷な看病を乗り越えたという自信が、以前よりも私を強くしてくれたように感じました。突発性湿疹は、赤ちゃんにとっても親にとっても、一つの大きな山場です。それを乗り越えることで、家族の絆はより強固なものになり、働く母親としての新しいバランスが見えてくるのだと思います。
働く母親が直面した突発性湿疹による急な欠勤と家族の協力体制