十代の思春期や二十代前半の若い世代にとって、生理不順は「よくあること」として見過ごされがちですが、実はこの時期の対応が一生の健康を左右することがあります。思春期はまだホルモンバランスが不安定なため、数ヶ月に一度しか生理が来ないといった不規則な状態も珍しくありませんが、医学的に病院へ行くべき境界線は「生理が一度始まった後に三ヶ月以上停止した場合」あるいは「初経が十五歳を過ぎても来ない場合」です。特に、受験勉強のストレスや、スポーツのための過度なトレーニング、無理なダイエットによる体重減少が原因で生理が止まってしまう「視床下部性無月経」には注意が必要です。この時期に生理が止まったまま放置すると、将来、大人になっても子宮が十分に成熟しなかったり、卵巣機能が正常に働かなくなったりするリスクがあります。また、若いからといって「まだ子供を作る予定はないから生理はなくても困らない」と考えるのは非常に危険です。女性ホルモンであるエストロゲンは、骨を作るためにも不可欠な役割を担っており、生理が来ない=エストロゲンが不足している状態が続くと、二十代にして骨粗鬆症のような骨密度の低下を招くことがあるからです。病院へ行くタイミングとしては、三ヶ月を待たなくても、生理不順のせいで気分が沈んだり、肌荒れがひどかったり、日常生活に不安を感じたときがその時です。若い世代にとって婦人科の受診はハードルが高く感じられるかもしれませんが、お母さんや信頼できる大人に付き添ってもらって受診しても構いません。病院では、無理に内診をすることは少なく、お腹の上からのエコー検査や採血、丁寧な問診が中心となります。早期に受診することで、低用量ピルなどのホルモン療法によって、毎月の生理痛の軽減や気分の安定といった副次的なメリットも享受できる場合があります。自分の体のサインを無視せず、境界線を意識して早めに行動を起こすことは、立派な自己管理の一歩です。生理は、あなたが将来、どのような人生を選択するにせよ、健康に生きるための大切な基盤であることを忘れないでください。
思春期や二十代の生理不順で病院へ行くべき境界線