大学を卒業して社会人になり、慣れない環境で必死に働いていた頃、私の生理はパタリと止まってしまいました。最初は「忙しいから仕方ない、また来月には来るだろう」と楽観視していましたが、二ヶ月、三ヶ月と月日が流れても、お腹に鈍い痛みさえ感じない静かな日々が続きました。不安が確信に変わったのは、生理が来ないだけでなく、顔中に酷いニキビができ、心なしか体毛が濃くなったように感じたときです。ようやく重い腰を上げて訪れた病院で、私は「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」という診断を受けました。超音波検査の画面に映し出された私の卵巣には、排卵できずに残った小さな卵胞がネックレスのように連なっていました。医師から「あなたの体の中では、男性ホルモンが少し優位になっていて、卵子が外に飛び出す準備がうまく整っていない状態です」と説明を受けたとき、自分を責めるような切ない気持ちと、ようやく原因が分かったという安堵感が複雑に混ざり合いました。PCOSは決して珍しい病気ではなく、現代の女性に増えている疾患であることも教わりました。治療は、ホルモン剤で定期的に生理を起こさせることから始まり、同時に糖代謝を整えるための食事指導や運動のアドバイスも受けました。病院へ行くまでは、生理が来ないことを「自分の管理不足」だと思い込んで自分を追い詰めていましたが、診断名がついたことで、これは医療の助けが必要な「状態」なのだと客観的に受け入れることができました。受診を先延ばしにしていた三ヶ月間、私は鏡を見るのも嫌になるほど自分を嫌っていましたが、勇気を出して病院へ行ったあの日から、自分の体を丁寧にケアする前向きな気持ちが芽生えました。生理が来ないという現象は、私の卵巣が「今のやり方では追いつけないよ」と優しく教えてくれていたメッセージだったのです。もし、かつての私のように、生理不順を自分の性格や怠慢のせいだと思い込んでいる人がいたら、今すぐ専門医の診察を受けてほしいと強く願います。科学的なデータに基づいた診断は、あなたを自己嫌悪から解放し、再び自分の体を愛するための最強の武器になってくれるからです。
多嚢胞性卵巣症候群という診断から学んだ自分の体のこと