ある日の夕食中、大好きなステーキを一口運んだ瞬間に、右の耳の下から顎にかけて突き刺すような激痛が走りました。最初は奥歯が急に痛んだのかと思いましたが、鏡を見ると耳の下がゴルフボールほどに腫れ上がっており、触れることさえできないほどの熱感を持っていました。驚いて食事を中断し、しばらく安静にしていると、不思議なことに一時間ほどで腫れも痛みも嘘のように引いていきましたが、翌日の昼食時にも再び同じ現象が起きたため、私は恐怖を感じて近所の耳鼻咽喉科へと駆け込みました。医師に症状を伝えると、食事のタイミングで腫れるという点から即座に唾石症の疑いを指摘され、エコー検査を受けることになりました。モニターに映し出された私の唾液腺の管の中には、数ミリ程度の白い影があり、それが唾液の流れを堰き止めている石、つまり唾石であることが判明しました。医師の説明によれば、唾液に含まれるカルシウムなどが結晶化して石になり、それが管に詰まることで、食事で分泌された唾液の行き場がなくなり、腺がパンパンに膨らんで痛みを発するのだそうです。私の場合は石が比較的小さかったため、まずは唾液の分泌を促して自然排出を試みる治療が始まりましたが、毎日の水分補給を意識し、酸っぱいものを食べて唾液を出すという地道な作業は、いつ激痛が来るかわからない不安との戦いでもありました。しかし、数週間後の診察で石が少しずつ移動していることが確認され、最終的には口腔内からわずかな切開を加える処置で石を取り出すことに成功し、あの忌々しい食事中の激痛から解放されることができました。たかが石と思っていましたが、詰まった時の痛みは想像を絶するものであり、日常の何気ない食事がどれほど幸せなことだったかを痛感させられた出来事でした。もし同じように食事のたびに耳の下が腫れて痛むという経験をしている方がいれば、それは身体が発している物理的な詰まりのサインかもしれませんので、早めに専門医に相談することをお勧めします。
耳の下の激痛に襲われた私が唾石症を克服した実体験の記録