赤ちゃんが突発性発疹にかかった時、親としては看病に全力を尽くすことになりますが、同時に家族への感染リスクや、看病する側の心構えも重要になってきます。突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型によって引き起こされるウイルス感染症であり、主に唾液などを介して感染します。しかし、一度感染して発症すれば終生免疫を獲得するため、大人や一度かかったことのある子どもが再度感染して発症することは稀です。私自身も子どもの突発性発疹を看病した際、家族がどう過ごすべきか、どのように看病すべきかを考えました。まず、家族への感染対策についてですが、突発性発疹の主な感染経路は、咳やくしゃみによる飛沫感染や、唾液などの分泌物に触れることによる接触感染です。しかし、このウイルスは非常に身近なウイルスであり、ほとんどの人が乳幼児期に感染しているため、家族全員が過度に神経質になる必要はありません。特に、一緒に生活している大人や上の子どもは、既に免疫を持っている可能性が高いです。とはいえ、基本的な感染対策は怠らないことが大切です。看病する際は、手洗いを徹底し、赤ちゃんの咳やくしゃみが直接かからないように気をつけましょう。食事の食器を共有しない、タオルを分けるといった配慮も有効です。乳幼児期の赤ちゃんにとっては、突発性発疹はごく一般的な病気の一つであり、特別な隔離措置が必要になることはほとんどありません。次に、看病する側の心構えです。赤ちゃんが高熱を出している間は、いつも以上に不機嫌になったり、夜泣きが増えたりすることがあります。これは、熱による不快感や、体力の消耗からくるものです。親としては、赤ちゃんの辛い気持ちに寄り添い、優しく抱っこしたり、安心できる環境を整えてあげることが何よりも重要です。水分補給や食事の介助も、赤ちゃんが嫌がらないように、根気強く行う必要があります。看病は心身ともに負担がかかるものですが、この時期は「いつもの元気な赤ちゃんに戻るための大切な時期」と捉え、前向きな気持ちで乗り越えましょう。また、突発性発疹は熱が下がってから発疹が出るという特徴的な経過をたどるため、熱が下がっても油断せず、発疹の有無を確認することが大切です。