続く足の裏の痛み。自己流のケアでは改善の兆しが見えず、いよいよ専門医の診断を仰ごうと決心したものの、整形外科で一体どのような診察や検査が行われるのか、不安を感じる方も少なくないでしょう。ここでは、実際に整形外科を受診した際の一般的な流れを、ステップごとに詳しく解説していきます。まず、病院に到着して受付を済ませると、問診票の記入を求められます。この問診票は、医師があなたの状態を把握するための最初の、そして最も重要な情報源です。ただ「足の裏が痛い」と書くだけでなく、「いつから痛むのか」「朝起きて最初の一歩が最も痛い」「長時間座った後に痛む」など、痛みの特徴をできるだけ具体的に記述しましょう。どのような靴を普段履いているか、スポーツ歴なども大切な情報です。診察室に呼ばれると、医師が問診票を元に、さらに詳細な質問をします。その後、実際に足の状態を診る身体診察に移ります。医師はまず目で見て、腫れや赤み、皮膚の状態、足の形(外反母趾や偏平足の有無)などを確認する「視診」を行います。次に、痛みの中心と思われる場所を指で押し、痛みの程度や正確な位置を確認する「触診」が行われます。この時、少し痛くても我慢せず、正直に医師に伝えましょう。さらに、足首や足の指を動かして、関節の動きや痛みの再現性を確認します。この段階で、医師は足底腱膜炎や中足骨骨頭痛など、いくつかの可能性を念頭に置きますが、診断を確定し、他の病気との鑑別を行うために画像検査へと進みます。基本となるのは「レントゲン(X線)検査」です。これにより、骨折や骨の変形、あるいは足底腱膜炎の際によく見られる「骨棘(こつきょく)」という骨のトゲの有無などを確認します。レントゲンで異常がない場合でも、腱や靭帯の状態をより詳しく調べるために、「超音波(エコー)検査」が追加されることもあります。エコー検査では、足底腱膜が炎症によって厚くなっている様子などをリアルタイムで観察できます。これらの結果を総合的に判断して最終的な診断が下され、それに基づいた治療計画(薬物療法、注射、リハビリテーション、インソール作成など)が提示されます。安心して治療に臨むためにも、分からないことはその場で質問し、納得のいく説明を受けることが大切です。