医療問題・社会課題に対する解決策を探る

2025年10月
  • 瞼の裏の違和感の正体

    医療

    ある日突然、瞼の裏に何か異物があるような不快感に襲われた。鏡を見ても外見上は何も変化がなく、しかし瞬きをするたびに小さなとげが刺さるような痛みを感じる。まさかこれが、世に言う「ものもらい」なのだろうか。しかし、私が知るものもらいは、もっと腫れ上がって外から見てすぐにわかるものばかりだった。そんな疑問を抱きながら、私はこの正体不明の違和感と向き合うことになった。インターネットで調べてみると、「ものもらい」には外側と内側があることを知った。私の症状はまさに「内側ものもらい」、医学的には「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」と呼ばれるものに近いようだった。瞼の裏側にあるマイボーム腺という皮脂腺が細菌感染を起こし、炎症を起こしている状態だという。道理で外から見てもわからず、しかし内側から圧迫されるような痛みがあるわけだ。この事実にたどり着いた時、漠然とした不安が少しだけ和らいだのを覚えている。原因がわかれば、次の一手を考えられるからだ。最初は市販の目薬で様子を見ようかとも思った。ドラッグストアには様々な効能を謳う目薬が並んでおり、抗菌成分配合のものも少なくない。しかし、内側にできているものに対し、果たして表面的なケアで効果があるのだろうか。そして、もし悪化させてしまったらどうしようという懸念が頭をよぎった。目は非常にデリケートな器官であり、安易な自己判断は避けたい。そう思い、私は専門医の診察を受けることを決意した。眼科を受診し、医師に症状を伝えると、やはり「内側ものもらい」であるとの診断だった。顕微鏡で瞼の裏を詳しく診てもらい、炎症の状態や大きさなどを確認する。医師の説明によると、適切な治療をせずに放置すると、炎症が広がったり、症状が慢性化したりする可能性もあるという。早期発見・早期治療の重要性を改めて痛感した瞬間だった。処方されたのは、炎症を抑えるための抗生物質の点眼薬と、化膿が進んでいる場合には抗生物質の飲み薬だった。

  • 突発性発疹後の様子と注意点

    医療

    赤ちゃんが突発性発疹を経験した後、多くの親御さんは「これで一安心」と感じることでしょう。確かに、高熱が下がり、特徴的な発疹が現れて消えていけば、病気の主な症状は一段落します。しかし、突発性発疹を乗り越えた後にも、いくつか注意しておきたいポイントがあります。私も子どもが突発性発疹から回復した際、病気中のケアだけでなく、その後の赤ちゃんの変化にも気を配るようにしていました。病後の赤ちゃんは、見た目には元気を取り戻したように見えても、まだ完全に本調子ではないことがあるからです。突発性発疹の発疹は、通常、数日から1週間程度で自然に消え、跡を残すことはほとんどありません。発疹が消えた後も、肌が一時的に乾燥しやすくなることがありますので、保湿ケアを続けることをお勧めします。特に、敏感な赤ちゃんの肌は、病気によるストレスや発熱でデリケートになっている可能性があります。ベビーローションやクリームなどで優しく保湿してあげることで、肌トラブルを防ぎ、赤ちゃんの快適さを保つことができます。病後の一時期、赤ちゃんがいつもより機嫌が悪くなったり、夜泣きが増えたりすることがあります。これは「機嫌の悪さ」として知られる突発性発疹の後の症状の一つで、病気のストレスや体力の消耗が原因と考えられています。普段より抱っこを増やしたり、優しく声かけをしたりと、赤ちゃんの気持ちに寄り添うケアが大切です。この機嫌の悪さも、通常は数日から1週間程度で落ち着いていく一時的なものですので、過度に心配する必要はありません。しかし、あまりにも長く続く場合や、他に気になる症状がある場合は、かかりつけの小児科医に相談してみるのも良いでしょう。また、突発性発疹はウイルス性の病気ですが、その後に他の感染症にかかりやすくなるというわけではありません。しかし、病気で体力を消耗した直後は、免疫力が一時的に低下している可能性も考えられます。そのため、人混みを避ける、手洗い・うがいを徹底するなど、普段以上に感染症予防に努めることが大切です。病後の回復期は、赤ちゃんの様子を見ながら、少しずつ日常の生活リズムに戻していくことが望ましいです。急に活発な活動をさせたりせず、十分な睡眠と栄養を確保してあげましょう。

  • 突発性発疹になった時の家族の感染対策と看病の心構え

    生活

    赤ちゃんが突発性発疹にかかった時、親としては看病に全力を尽くすことになりますが、同時に家族への感染リスクや、看病する側の心構えも重要になってきます。突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型によって引き起こされるウイルス感染症であり、主に唾液などを介して感染します。しかし、一度感染して発症すれば終生免疫を獲得するため、大人や一度かかったことのある子どもが再度感染して発症することは稀です。私自身も子どもの突発性発疹を看病した際、家族がどう過ごすべきか、どのように看病すべきかを考えました。まず、家族への感染対策についてですが、突発性発疹の主な感染経路は、咳やくしゃみによる飛沫感染や、唾液などの分泌物に触れることによる接触感染です。しかし、このウイルスは非常に身近なウイルスであり、ほとんどの人が乳幼児期に感染しているため、家族全員が過度に神経質になる必要はありません。特に、一緒に生活している大人や上の子どもは、既に免疫を持っている可能性が高いです。とはいえ、基本的な感染対策は怠らないことが大切です。看病する際は、手洗いを徹底し、赤ちゃんの咳やくしゃみが直接かからないように気をつけましょう。食事の食器を共有しない、タオルを分けるといった配慮も有効です。乳幼児期の赤ちゃんにとっては、突発性発疹はごく一般的な病気の一つであり、特別な隔離措置が必要になることはほとんどありません。次に、看病する側の心構えです。赤ちゃんが高熱を出している間は、いつも以上に不機嫌になったり、夜泣きが増えたりすることがあります。これは、熱による不快感や、体力の消耗からくるものです。親としては、赤ちゃんの辛い気持ちに寄り添い、優しく抱っこしたり、安心できる環境を整えてあげることが何よりも重要です。水分補給や食事の介助も、赤ちゃんが嫌がらないように、根気強く行う必要があります。看病は心身ともに負担がかかるものですが、この時期は「いつもの元気な赤ちゃんに戻るための大切な時期」と捉え、前向きな気持ちで乗り越えましょう。また、突発性発疹は熱が下がってから発疹が出るという特徴的な経過をたどるため、熱が下がっても油断せず、発疹の有無を確認することが大切です。